5年前の昨日、
テロが起きた同じ時間に私はアメリカの上空を飛んでいました。
最初の飛行機がビルに突っ込んだ数分後、私の乗っていた飛行機はサンフランシスコの空港に緊急着陸することに。
アラブ系の方が機内の後方に数十人乗っていたからだと思いますが、
警察?(CIA?FBI?)が10人ほどすさまじい形相で突入してきました。
立ち上がって非常口へ向かおうとしていた私たち乗客は、 『SIT DOWN』 と怒鳴りつけられ、機内が一時騒然となったのを今でも鮮明に覚えています。
昨日は、テロから5年が経ったということで、特集番組がいくつも組まれていました。ビルの内部では、たくさんの壮絶な出来事があったようですね。
ビルが崩壊する直前に家族に別れを伝える電話をした人の話や、熱さに耐え切れずビルから飛び降りた人の話。脱出するときに、友人を置き去りにしたことを今でも悔いている方の話や家族や同僚を喪った方の話がたくさん紹介されていました。
見ていて涙が何度も溢れてきました。
恋人を喪ったある人がインタビューで、『彼の分までいい人生を生きることが私の役目だと思う』と言っていました。他にもインタビューに応えていた人たちが共通して言っていたことは、『後悔しないよう、毎日を大切に生きる』ということ。
どのような形にせよ、一度、『死』というものに直面した人たちは、共通して似たことをおっしゃいますね。
私を含めほとんどの人が普段気づいていないこと(意識していないこと)があります。
それは、私たち人は生まれた時から着実に死にむかって一歩ずつ歩んでいるということです。テロや事件、事故には合わなかったとしても、人はいつかは老いて死に行くようになっているのです。
最期に満足して人生を終えるようにするためには、今日1日をどのように生きる必要があるでしょうか?
更に、もし今日が人生最期の日だったとしたら、どんな風に過ごすでしょうか?
この問いを発すると見えてくるものがあります。
戻っては来ない過去を日々悔い続けても、おそらく得るものは一つもないでしょう。自分にとってマイナスとなる体験や出来事に意識を向け続けても、同じことの繰り返しが起こるだけ・・・。そして、起こるか、起こらないか分からない未来への不安を抱き続けることもまったく意味をなさないでしょう。
私たちには他に必要なすべきこと、大切なことがあります。人によって多少の違いはあるかもしれませんが、日々できることは、
・家族や友人・知人をもっと大切にする。
・感謝の気持ちを人に伝える。
・謝っておかなければいけない人にそのことを伝える。
・今までよりも、もっと人にやさしく接する。
・貴重な時間を大切な人と味わって過ごす。
・日々プロ意識をもって仕事をやり続ける。。。
インタビューを聞いていて、
今日という日は、二度と戻ってこないということを自覚し、毎日を充実させていきたいと改めて思いました。
さ、今日1日をどんな風にすごしましょうか。
眠りにつく時、、今日もいい1日だったと言えるようにするためには、どうすればいいでしょうか?
二度と戻らない今日という日を大切にしていきましょう。
テロで亡くなった方々のご冥福を祈るとともに、家族や友人、恋人を喪ってしまった方々の心が一日も早く癒されることを願って・・・。
芝健太