9.11のテロから5年
September 12, 2006
5年前の昨日、
テロが起きた同じ時間に私はアメリカの上空を飛んでいました。
最初の飛行機がビルに突っ込んだ数分後、私の乗っていた飛行機はサンフランシスコの空港に緊急着陸することに。
アラブ系の方が機内の後方に数十人乗っていたからだと思いますが、
警察?(CIA?FBI?)が10人ほどすさまじい形相で突入してきました。
立ち上がって非常口へ向かおうとしていた私たち乗客は、 『SIT DOWN』 と怒鳴りつけられ、機内が一時騒然となったのを今でも鮮明に覚えています。
昨日は、テロから5年が経ったということで、特集番組がいくつも組まれていました。ビルの内部では、たくさんの壮絶な出来事があったようですね。
ビルが崩壊する直前に家族に別れを伝える電話をした人の話や、熱さに耐え切れずビルから飛び降りた人の話。脱出するときに、友人を置き去りにしたことを今でも悔いている方の話や家族や同僚を喪った方の話がたくさん紹介されていました。
見ていて涙が何度も溢れてきました。
恋人を喪ったある人がインタビューで、『彼の分までいい人生を生きることが私の役目だと思う』と言っていました。他にもインタビューに応えていた人たちが共通して言っていたことは、『後悔しないよう、毎日を大切に生きる』ということ。
どのような形にせよ、一度、『死』というものに直面した人たちは、共通して似たことをおっしゃいますね。
私を含めほとんどの人が普段気づいていないこと(意識していないこと)があります。
それは、私たち人は生まれた時から着実に死にむかって一歩ずつ歩んでいるということです。テロや事件、事故には合わなかったとしても、人はいつかは老いて死に行くようになっているのです。
最期に満足して人生を終えるようにするためには、今日1日をどのように生きる必要があるでしょうか?
更に、もし今日が人生最期の日だったとしたら、どんな風に過ごすでしょうか?
この問いを発すると見えてくるものがあります。
戻っては来ない過去を日々悔い続けても、おそらく得るものは一つもないでしょう。自分にとってマイナスとなる体験や出来事に意識を向け続けても、同じことの繰り返しが起こるだけ・・・。そして、起こるか、起こらないか分からない未来への不安を抱き続けることもまったく意味をなさないでしょう。
私たちには他に必要なすべきこと、大切なことがあります。人によって多少の違いはあるかもしれませんが、日々できることは、
・家族や友人・知人をもっと大切にする。
・感謝の気持ちを人に伝える。
・謝っておかなければいけない人にそのことを伝える。
・今までよりも、もっと人にやさしく接する。
・貴重な時間を大切な人と味わって過ごす。
・日々プロ意識をもって仕事をやり続ける。。。
インタビューを聞いていて、
今日という日は、二度と戻ってこないということを自覚し、毎日を充実させていきたいと改めて思いました。
さ、今日1日をどんな風にすごしましょうか。
眠りにつく時、、今日もいい1日だったと言えるようにするためには、どうすればいいでしょうか?
二度と戻らない今日という日を大切にしていきましょう。
テロで亡くなった方々のご冥福を祈るとともに、家族や友人、恋人を喪ってしまった方々の心が一日も早く癒されることを願って・・・。
芝健太
投稿者 shiba : September 12, 2006 1:05 PM
今朝書いた私のブログのタイトルと同じでビックリしました!でもさすがに内容は、芝さんのほうが素晴らしいです・・・。私は,山の事故で3ヶ月前に親父を亡くしました。今は思えば,もっと会話しとけば良かった。もっと旅行に連れていけば良かったなど,いろいろ考えました。人の命はいつ終わるか本当に分かりません。だから「一期一会」のおもてなしを心掛けてます。親父が亡くなってから,感謝す事が多くなりました。「911」で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
本当ですね。人は一度死を感じるといき方が変わってきますね。私は、仕事柄、生と死をいつも感じています。 そこに生きる人々や亡くなっていく人々に人生の大切さや一度しかないという気持ちを教えてもらえてます。 そのことにより、生き方や人生の見え方が変わりました。だから、自分の生き方に対して求め方も変わってきました。
生きていることを大切に、出会う人々に心地よさを与えられる人になりたいです。
今日も生きていることに感謝して。
素敵なブログをありがとうございます。
911の事を考えると、本当に何も無く平和に過ごしている自分は幸せだと感じます。 5年前の911の日、当時付き合っていた彼女がロサンゼルスに住んでいたため、ずっと国際電話をしていたのを覚えています。 アメリカ上空を飛んでいたすべての旅客機が着陸していく中、最後に飛んでいた飛行機がロスの方へ向かっていたため、最後の最後まで私と彼女は恐怖を感じていました。 ロスから南には原子力発電所もあり、もしここに落ちたらってことを話していたのを覚えてます。 私は航空会社の客室乗務員の勉強をしていたため、自分がもしあの飛行機に搭乗していたらどうしてたんだろうってずっと思ってました。 映画ユナイテッド93も、言葉にならないくらいやはり強烈な衝撃を受けました。
テレビで見ましたが、WTCのエントランスは、イスラム建築を取り入れた建造物で、建築家が、世界の平和を願って取り入れた設計だったそうです。
報復がある限り、テロはなくならないと思います。
明日、東京にテロが起きるかもしれません。
そのとき自分は今日までの自分にどう思えるのかを考えると、本当に今が大切に感じてきます。。
こうやって芝先生のブログにコメントを書く事ができるのも幸せな事ですね。。